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2024年06月26日
MD Anderson Cancer Center留学体験記 No.1 ご挨拶
こんにちは。2023年10月よりアメリカのテキサス州ヒューストンにあるMD Anderson Cancer Centerに留学しています、矢野光剛です。留学を通じて学んだことを定期的に体験記として共有させて頂きます。
MD Anderson Cancer Centerは全米ナンバーワンがんセンターと評価を受けることも多く、がん診療・研究に携わるものとして憧れの施設のひとつです。留学の目的・目標は最先端のがん基礎研究を学び、具体的にはトップジャーナルに載るような質の高い研究成果を発信すること、また家族でアメリカに住んで異なる言語や文化を体験することです。
Rugang Zhang教授の研究室(Rugang Zhang Laboratory | MD Anderson Cancer Center)の一員として研究をしています。卵巣癌や細胞老化研究について高い評価を受けている研究室で、細胞実験や動物実験などWETの研究が中心です。私はこれまで診断病理学の研究が主だったので、慣れない英語で慣れない基礎研究を学ぶことに相応のストレスがありますが、その挑戦を楽しめてもいます。研究室には十数名の博士研究員(ポスドク)がいて、それぞれに1-2個のテーマが与えられ、3年を目標としてプロジェクトを推進します。
アメリカは研究室によって働き方が様々ですが、所属するラボはハードワークを重視しており、数か月働いた印象としては日本で働いていた時と同レベルの負荷がかかっているなと感じます。週1回のボスとの1 on 1ミーティング、月1回のjournal club 、3か月に1回の研究プレゼンと息をつく暇がありません。家族の支え、ボスや同僚の前向きな言葉、留学に快く送り出してくれた大分の仲間や担当患者さん、そしてMD Anderson Cancer Centerに来た時の感動を思い出して自分を奮い立たせています。私は卵巣癌と細胞老化に関連したテーマを担当しており、業績としていつか皆様に報告できる日を夢みて今日もピペットを握っています。
簡単にはなりますが、初回のご挨拶とさせて頂きます。今後は研究のこと、またアメリカやヒューストンの生活のことを詳しくお伝えしていきます。