当施設では、大学病院という性格上、糖尿病、高血圧、甲状腺機能異常、血液疾患、自己免疫疾患、精神疾患等の母体合併症をお持ちの妊婦さんや、妊娠高血圧症候群、切迫早産、子宮内胎児発育遅延、双胎、高齢妊娠等のハイリスク妊娠の妊婦さんの安全な妊娠・分娩管理を目指しています。
妊娠中から、各診療科と連携し、情報共有をしながら、より質の高い医療を提供できるように心がけています。
さらに、産科出血に対しては、他院からの搬送も積極的に受け入れ、救急部と連携し、迅速に対応します。放射線科の協力のもと経カテーテル的動脈塞栓術（UAE）による治療も行っており、出血リスクの高い前置胎盤、低置胎盤の分娩も数多く取り扱っています。

産科外来では、基本的に産科チームで妊婦検診を行っています。
複数の医師で母体、胎児を観察するため、より細やかな妊娠管理ができます。
妊婦検診は、超音波検査を取り入れ、Evidence based medicine（EBM）に基づいた診療を行っています。

妊娠中から新生児担当医と一貫した連携を取っています。院内には、新生児管理NICU（新生児集中治療室）を完備し、産科のみならず、新生児科、麻酔科などとも連携したチーム医療を行っています。

また、妊娠時期に応じた助産師による「母親学級」も併設しており、それぞれの妊婦さんの状況に合わせた快適なマタニティーライフのためのアドバイスを行っています。

分娩室はL.D.R(陣痛・分娩・回復室)を取り入れ、陣痛中もお産に集中できる環境を整えており、入院後は、病棟医が産科チームとして診療を行います。